Top 1 2 3 4 Next

 

<九州・沖縄の越冬地>

日本では新しい“種”

クロツラヘラサギの日本の主な越冬地は、朝鮮半島に近い九州や沖縄周辺の河口や干潟です。 過去に有明海の干潟や諫早干拓、出水干拓などで少数の観察記録はありましたが、1985年頃から博多湾の今津干潟で定期的に3~5羽の飛来が確認されるようになりました。 その後1995年頃から、博多湾の埋立て地や、熊本県の氷川河口、鹿児島県の万之瀬川河口など、九州・沖縄各地でも飛来数が急激に増えていきました。 また八重山諸島では台湾との往来も確認されており、さらなる情報収集が期待されます。 現在、九州・沖縄エリアで約50カ所以上の生息地が確認され、350羽前後の越冬情報が寄せられています。 また日本海側や北海道などでも飛来が確認されていて、生息エリアの拡大が進んでいるようです。
クロツラヘラサギは日本ではまだ新しい種ですが、アジアの干潟や河口を代表する絶滅が心配されている渡り鳥です。 生息地の環境を保全する上で最も重要な指標種として注目されています。

 

福岡市・今津干潟(瑞梅寺川河口)の中洲 八代市・前川河口の中洲

 

2000年代は博多湾周辺が最大の越冬地でしたが、2010年代になると、生息エリアが急速に拡大していきました。 周防灘から山口湾周辺、有明海北部や錦江湾奥部で飛来数が増えています。
国内で最も越冬数が多いのは、八代海周辺です。 鏡川河口、前川河口などで約70羽が越冬しており、 熊本港周辺、菊池川河口周辺を含めると熊本県内で約140羽が確認されています(2016年1月)。
有明海沿岸の泥干潟が大変重要な生息域になっており、荒尾干潟、東よか干潟、肥前鹿島干潟がラムサール条約湿地に登録されたことは、今後のクロツラヘラサギと生息湿地の保全に向けて大きな一歩になると期待されます。



日本の総羽数の変化(データ:香港バードウオッチングソサエティ)

 

  Top 1 2 3 4 Next